- 日時
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2026(令和8)年1月24日(土)
- 会場
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野洲市人権センター 大ホール
- 講演
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テーマ「部落差別とわたし~住吉に生まれて~」
- 講師
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藤本 真帆 さん
(公財)住吉隣保館事業推進協会職員

1 プロフィール
大阪市住吉区に生まれ育ち、2015年より公益財団法人住吉隣保館事業推進協会の職員として、こどもたちの居場所・自主学習支援・子ども食堂などを行っている。「部落の私たちがリモートで好き勝手しゃべってみた」(一般財団法人部落解放・人権研究所 発行)の中で自身の体験を語るなど、部落差別について広く周知する活動に携わっている。
2 講演概要
藤本さんは地区の歴史から生活実態、差別の現状、まちづくりに至るまで、幅広い視点から、細かく話していただいた。最初に地区の成り立ち等、歴史を話された後、どういった差別を受けてきたのか、また当時の生活実態がいかに劣悪だったかを写真と共に説明された。
そのあと、住民自ら立ち上がって、部落差別に対して立ち向かうために、まち全体で団体を組織したことや、その団体を中心として団結しながらまちづくりをされてきたのかを話していただいた。
行政に全て任せるのではなく、補助金などを積極的に活用し、地域主体で進めてきたからこそ、今日の「こどもの貧困」「孤独」といった人権課題に積極的に対応できていることがわかり、協議会としても大変勉強になった。
また、野洲市でも直面している「インターネット上での差別事象」についても触れていただき、参加者のみなさんからは「インターネット上での部落差別には驚いた」や「部落問題について考える機会となった」など身近にまだまだ差別が存在していることを周知でき、啓発の良い機会をつくれたと思う。
① 活動に携わることになったきっかけや普段の活動について
住民みんなが安心できる居場所づくり地域・子ども食堂で「生きる力を養う」
前職では英会話教室の講師をしていた。自分の思いと仕事内容のズレを感じていた頃、地域の行事で知人から声をかけてもらい、現在所属する協会へ転職。転職後は、住吉隣保事業推進センターの立ち上げに携わり、地域の居場所づくりの重要性を痛感した。
子どもが調理することをテーマにした「寿(ことぶき)こども料理食堂」の始まりは、行政と連携して子ども支援事業に携わる中、事情を抱える家庭を訪問した際に、家に食材があるのに子どもがお腹を空かせている姿を見たこと。また放課後の学習支援においても、子どもや教える側の学生スタッフが休憩時にいつも菓子パンを食べていることに気づいた。せっかくなら空き時間にみんなで料理をしようと提案。さまざまな課題や事情をもつ子どもたちを受け入れていく中で、「寿(ことぶき)こども料理食堂」では季節食材を使った献立考案から、予算内の買物、調理、片付け、ごみの分別までを子ども自身が行うことで生きる力を育んでいる。
また、運営にあたって金銭面では我々の力だけでの運営の継続が難しいため、行政の支援を受けられるように区や市へ要望を届ける地道な活動も行っている。
② 地域・子ども食堂連絡会の活動
区内24カ所の食堂間の連携を強化!区全体で活動内容のさらなる充実を図る
今年4月、連絡会会長に任命いただいた。「寿(ことぶき)こども料理食堂」を含む区内24カ所の地域・子ども食堂の情報交換や相互協力を通じて、活動内容の充実や運営されている方の衛生管理や食中毒予防、SOSの気づき方を含めた子ども福祉など、各種研修も実施。3か月に1度の定例会議では事例を共有し、個々の食堂運営に役立てている。各団体の情報を載せたチラシを作成し、利用希望の問い合わせが入った際に、居住地から通いやすい食堂を案内するなど、必要な情報を届ける役目も担っている。フードバンクなどから食糧支援をいただく際のハブ拠点として「寿(ことぶき)こども料理食堂」を活用し、区内に迅速に行き渡るための連絡網も拡充。子どもや利用者の安心・安全のために、今後も地域間連携を深めていく。
③ 今後の展望
今後も地域全体のセーフティネットとして事情や課題を抱える住民に寄り添う
食堂によっても異なるが、住吉区では、子どもだけでなく地域の多様な住民が利用できるように「地域・子ども食堂連絡会」と名付けて活動している。貧困、ひとり親家庭、障がい、外国籍、虐待など…事情や課題を抱えた子どもたちの支援に携わる中で深刻な場面に立ち会うことも。それでも、保護者の方々から感謝の手紙や電話をいただき、保護者にとってもなくてはならない場所だと言ってくださることもある。以前関わった子どもが「ここが居場所」と戻ってきた際、関係機関の職員も「子ども食堂があるから安心できる」と言ってくれたことがあり、活動の意義や責任の大きさを感じている。
かつて通っていた子が成長し、スタッフとして参加してくれたり、対応に悩んだ子が結婚・出産の報告で訪ねてくれたり、成長する子どもの姿を見守ることが何よりのやりがい。活動に際しては、食糧をはじめ活動場所の提供など、さまざまな支援をいただき感謝している。